道徳科における問題解決的な学習のねらいは、「道徳的な問題を多面的・多角的に考え、児童生徒一人一人が生きる上で出会う様々な問題や課題を主体的に解決するために必要な資質・能力を養う」ことである。
具体的な発問例としては、
「ここでは何が問題になっていますか」、
「何と何で迷っていますか」という問題発見的な発問、
「どうすれば■■(道徳的諸価値)が実現できるのでしょう」、
「同じ場面に出会ったら自分ならどう行動するでしょう」、
「よりよい解決方法にはどのようなものが考えられるでしょう」
などがある。
こうした発問からも分かるように、この指導法には道徳に関する問題の発見やその解決に取り組む学習であり、アクティブ・ラーニングや「主体的・対話的で深い学び」に対応している。
既に答えが分かりきったことを子どもに聞くのではなく、答えが一つではない問題に子ども自身が向き合い、そこに道徳上の課題を見出し、どのように解決するかについて考え、議論する学習である。
こうした問題解決的な学習では、既に習得した道徳的諸価値や体験したことをいかに活用して主体的に考え判断し、協働して議論する資質・能力を養っていくところに特徴がある。